西尾維新の文学
凡人は天才に憧れる。 と同時に天才像というものを創る。
天才なる画家とは?
天才的料理家とは?
天才的頭脳を持つものの人格は?
超能力者には世界がどのように見える?
我々は夢想する。 自分の見てきた、感じてきた世界の情報からストーリを紡ぐのだ。
圧倒的な頭脳を持つものの引きこもりで、一人でその存在が完結している少女がいたら。
その少女の唯一の友人があなたであったら。
未来も過去も見通せる超能力者がいたら。 彼女は幸せだろうか。
自分が死ぬ時も、嫌なことも分ってしまうが、それを止める術はない。
一つの能力に圧倒的な才能を持っていても、他が普通であったなら、
その人は劣等感を感じずにおれるのだろうか。
例えあなた自身が「普通の人間」だったとしても、それは不幸なことだろうか。 無価値なことだろうか。
人はその価値観でその人自身の価値が判断されるべきだろうか。 それとも能力だろうか。
そんなことを少しは考えさせてくれるかな。
やる気は出るかも…
- 作者: 西尾維新,竹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/04/15
- メディア: 文庫
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